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【移住ストーリー】四万十川のほとりで有機の米作り

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投稿日:2023/7/19 更新日:2023/7/19
  • ジャンボタニシを活用!? 有機の米作りとの出会い

    都築 樹輿伸(つづき きよのぶ)さん(43歳)
    移住時期/2019年
    ​どこから/東京都葛飾区
    家族構成/4人家族(妻、子供2人)
    
    <四万十市への移住のきっかけを教えてください​>
    
    2009年頃にニュージーランド産のマヌカハニー(100%はちみつ)で自分の体の調子がよくなったことをきっかけに、輸入で取り扱うようになって、自然食の世界の面白さに気づいたことが始まりでした。100%はちみつだけでアメを作る技術を持っている日本の会社にマヌカハニーで作る飴を開発してもらったら、この商品が飛ぶように売れて、今まで見向きもされなかった大きな企業さんからも声がかかり、バイヤーさんとの繋がりができたんです。同じように自然食を扱う仲間から、販路の相談を受けて仲介役も担うようになりました。
    
    そんな中、バイヤーさんの代わりに地方にも足を運ぶようになって、地域の抱える課題に対して、たとえば都会で売るならこんな規格がいいですよ、パッケージはこう見せたらいいですよ、といったアドバイスをさせていただいていたんです。ただ、どうしても「東京から来たよそ者がなんか言ってる」という雰囲気があり、もどかしさを感じていました。 
    
    いろんな地域に足を運んでいましたが、実は高知県には一度も行ったことがなくて。ご縁ができたのは2019年頃、有機の米作りに興味が沸いたことから、四万十市で有機での米作りに取り組む福留さんにお会いしました。有機の米作りというと、広くても6町が限界だと思っていましたが、福留さんは除草にジャンボタニシを活用して13町も栽培。慣行栽培の米よりも多くの売り上げをあげられていました。まさかジャンボタニシを活用できるなんて、これはすごい!と目から鱗でしたね。
    
    四万十川の豊かな自然と田んぼの美しい景色にも感動して、ニュージーランドを思い出しました。もともと、早期リタイアしてニュージーランドに移住したいと思っていたんですが、妻は海外になじみがないですし、言葉の通じる日本でこんなにいい場所があるんだったら、ここに移住したいな、と考えるようになったんです。
    
    夏と冬に家族みんなで下見を兼ねて来た時には、子どもたちが本当に水を得た魚のように楽しんでいました。

  • 手作りサウナで健康生活!

    <今、どんな暮らしを楽しまれていますか?>
    
    ​四万十市三里に住み始めて、あっという間に2年が経ちました。小学生の娘たちは見違えるように運動神経がよくなりましたし、自分自身は10キロも体重が落ちて健康的な生活をしています。地元の方に作ってもらった庭のサウナがお気に入りで、お風呂代わりに毎日入っています。
    
    小さな圃場で有機での米作りを始めて、初年度からそれなりの収量を確保できました。今年も作った米を地域の人たちに配ったら、美味しいと言っていただけて、有機での米作りに不思議そうな顔をしていた地域の方も、最近は理解して応援してくれています。
    
    地域行事や草刈り、消防団の活動などに積極的に関わっていることも大きいと思います。地域の方は狩猟やイノシシの解体、近所のこと、美味しいポン酢や干し柿の作り方までなんでも教えてくださるので、一緒に楽しんでいますよ。 
    
    
    <どんなことをやっていきたいですか?​>
    
    三里地区の集落営農組合では飼料米を作っているんですが、圃場整備された広い田んぼがあって四万十川の水を使えるのに、飼料米なんてもったいない!と思って、有機での米作りを提案したら、来年から8町のうち4町を有機の米作りに切り替えるという大きな決断をしてくれました。「やったらええ。手伝っちゃる」と言ってくださる方たちがいてくれることがとてもありがたいです。
    
    有機の米は作ったら作った分だけ買い取ってもらえる販路先はあるので、栽培方法をまわりに伝えながら、地域全体で引き続き有機の圃場を増やしていくつもりです。
    
    立ち上げ予定の大川筋集落活動センターでも、有機農業をメイン事業にできないかと計画中です。ほかにも、考えているアイデアややりたいことはたくさんあるので、今ある資源を生かして、地元の人の収入源につながっていく方法を実践していきたいですね。
    
    
    <これから移住したい人へのアドバイス​>
    
    この土地が本当に好きで、根付いて生きていく気持ちで移住すれば、地域の人も受け入れてくれます。土地に惚れたなら、地域の人と向き合って、草刈りやお祭りにも顔を出して触れ合いながら、そこに住む人のことも好きになること。自分も何かいただいた時にはお返しして、地域に溶け込んでいくことは必要だと思います。
    
    私たちもそうやってきて今、3年目だからこそ、みんなが優しく色んなことを教えてくれたり協力してくれたりしています。
    
    
    ※このインタビューは2022年12月現在の内容です。

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