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海辺でゆっくりと過ごす時間が贅沢
佐藤比呂紀さん(47) どこから/愛知県豊橋市(出身地:神奈川県相模原市) 家族構成/夫婦 <四万十市に移住したきっかけは?> 15年くらい前に3カ月間くらいかけてサーフィンをしながら夫婦で西日本を旅していて、四万十市を訪れました。その時、なぜだかわからないけれど、訪れた中で四万十市が一番しっくりきたんです。フィーリングが合ったみたいで、2人とも「またここに来たいね」と意見が一致しました。 私はサーフィンをするので海派で、奥さんは山派。ですが、四万十市は山と海が近い感じがして、そこも気に入りました。 ただ、その後はお互いの地元(神奈川県と奈良県)の真ん中をとって愛知県豊橋市に移住して、10年ちょっと暮らしました。豊橋市も海が近く、サーフィンが楽しめる場所だったことが大きいです。 10年後には四万十市に移住しよう、と当時から決めていて、豊橋市に住んでいる間にも、何回もサーフィンで四万十市を訪れました。 特に移住するための情報集めをしていたわけではないですが、もともと青年海外協力隊の経験があるので、地域おこし協力隊のことも知っていて、いずれ移住するなら協力隊をやってみたいという思いはありましたね。 <四万十市で楽しんでいることを教えてください> 朝から海に行って、陽が沈むまで海で過ごす時間が最高に贅沢だと感じています。 サーフィンをしたり、車で本を読んだり、ビーチを散歩したり、湯を沸かしたり、海の側で一日中、波の音を聞きながらのんびりと過ごしています。 愛知や関東のビーチに比べて、道路がビーチから離れた場所にあったり、人工物が近くにないのでごちゃごちゃしてなくて、本当に何も気にせず、ゆっくりと過ごすことができますね。
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地域の人の話を聞くのが面白い!
<協力隊のミッションは?> 協力隊のミッションは2つあって、1つは川登集落の集落活動センターの立ち上げ、もう1つは移住支援のひとつである空き家の掘り起こしに関わらせていただいています。 集落活動センターに関しては、来年度4月から廃校の川登小学校を使った活動がいよいよ始まります。 柔道整復師・鍼灸師の資格を活かして、保健室でマッサージをしたり、ストレッチをしたりといった、地域の方の健康の相談に乗れたら、と思っています。職員室にはマッサージチェアやコーヒーマシンを置いて、人が集まれる場作りをする予定です。 まだ少し先ですが、廃校の教室を活用したワーケーション施設やふるさと納税の配送センター、給食室を使った農産物加工場などの施設の運営にも携わっていくことになります。 地域の人の収入源になるような活動を生み出していきたいですね。 移住の空き家の掘り起こしでは、実際に現地へ足を運んで、まずは歩いて見て回っています。もともと人の話を聞くのが好きなので、畑仕事をされている方に「空き家ないですか?」と話しかけて、そこから地域の色んなお話を聞けるのが新鮮で面白いです。 <暮らし方に変化はありましたか?> 実は、活動地域に空き家がなく、今住んでいる場所は四万十市の町中なのですが、協力隊の活動以外で町を元気にしよう!と有志で活動している仲間と出会えたことが大きいです。街中を歩きながらゴミ拾いをしたり、「いちじょこさん」でものづくりのワークショップをしたり、と関わらせていただいています。 町がコンパクトで、飲み屋にも喫茶店にも友人の家にも歩いて行ける距離。こんな風に町をフルに使った生活をしたことがなかったので、町での暮らしも経験できて結果的にはとても良かったです。 友人に誘われて、居合も始めました。全身で集中して重い刀を振るうのですが、姿勢や体の使い方、心構え、所作、礼儀作法など鍼灸にも通じるものがあると思っていて、治療に活かせるのでは、と週に2日、楽しく通っています。 <今後やってみたいことは?> 協力隊としても、個人的にも、柔道整復師や鍼灸師の資格を活かした活動をしていきたいです。まずはお灸の体験ワークショップを企画してみたいですね。薬膳やアロマにも興味があるので、自分でも庭のミカンの皮で陳皮を作ってみたり、ジンジャーシロップやユズ塩を作ったりして、暮らしに取り入れるところから始めています。 <これから移住したい人へメッセージをお願いします> 田舎暮らしというと山の中のイメージですが、四万十市は町も楽しいですよ。 のんびりとした贅沢な時間を過ごしながらも、町の活気のある人と関わることで、「自分もここで頑張っていこう」と刺激をたくさんもらっています。 ▼四万十市地域おこし協力隊HP https://40010city.com/ ※このインタビューは2022年1月現在の内容です。
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