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\mission!/高知県民に大人気のスパゲティハウスを残せ! 「ランチはスパゲティにしようか」 高知市中心部で働く人がこの言葉を交わすと、必ず候補に上がる名店がある。高知市本町2丁目にあるスパゲティハウス「アーリオ」だ。 店名通り、スパゲティのメニューは豊富。トマト味や和風味、ペペロンチーノ系、カルボナーラ、ミートなど約30種類の多彩なメニューを揃えている。また、日替わりランチも人気。スープに食後のコーヒーも付いて900円(税込み)とリーズナブル。麺の量も多めで、中盛りや大盛りのメニューもある。 「安くて、美味しくて、量がある―というのが店のモットー。それを守って長年やって来ました」 オーナーの宮﨑泰州さん(74)が朴訥とした口調で微笑む。 宮﨑さんが同店を開業したのは、1981年。大阪のイタリアンレストランで修業して、30歳前に帰郷してオープンさせた。店名の「アーリオ」はイタリア語のニンニク。メニューを含めて店のスタイルはオープン当時からほぼ変わっていない。 本格的な美味しいスパゲティなのに、安くてボリュームもある―ということで、すぐに人気店に。「若くて元気な時には午後10時まで店を開けていた」そうで、無我夢中でスパ麺を茹で、フライパンを振り続けた。 特に目立つのは女性客で、7割ほどを占めるそう。カップルで訪れるお客さんも多く、デートスポットにもよく使われていた。以前は「10回来店で1品無料」という「レディースカード」を発行しており、その回収が年間250枚前後あったそうで、女性の支持率の高さを物語る。 この店でデートして結婚、その後子供を連れて来店するお客さんも数多く、中には3世代にわたって来てくれている人も。まさに世代を超えて支持されており、あまたの固定ファンがいる名店だ。 しかし、宮﨑さんも70歳を超え、次第に体力がなくなってきた。料理を出すのに時間がかかるようになってしまい、「お客さんを待たせて迷惑をかける。もうこの辺で卒業しよう」ということで、来年8月に店を閉める決断をしたという。 店舗面積は66㎡で約40席。厨房の設備や機材など一括譲渡が条件。店名やメニューなどの引継ぎは可能で、後継者が希望すれば3カ月程度の伴走支援もしてくれる。高知市中心部の人気店だけに、店名やメニューを引き継いだほうが、成功の確率はぐんと上がりそうだ。
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