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大阪から移住。自分の店で世界観を表現!
益田真理さん(35歳) 移住時期/2017年2月 どこから/大阪府 家族構成/単身 <移住を考え始めたきっかけは?> 大阪で11年、輸入雑貨を扱う会社に勤めながら作家活動をしていました。その頃はずいぶんと無理をしていて、体調もとても悪かったんです。 そんな中、5年前に大阪の貸しギャラリーを通じて今のパートナーと出会いました。彼の地元が四万十市でした。 遊びにおいで、と誘ってもらったので、2泊3日で初めて四万十市を訪れました。それがすごく楽しくて、全部の季節を体験してみたくなりました。3回目くらいに訪ねた時に、彼とお付き合いすることに……。 大阪と四万十市で1年くらい遠距離恋愛をしていましたが、仕事がさらにハードになってきて、彼からも「いつこっちに来るの?」と何回か聞かれてました。 このままずるずると仕事を続けていたら何も変わらない、と思って、職場の人事異動のタイミングで「仕事辞めます! 四万十市に行きます!」と宣言して来た感じですね。 <四万十市に来てからお店を開くまで> パートナーと暮らしはじめて最初の半年間は、運転免許証を持ってなかったので集落から自由に出られず、ハローワークで仕事も探していましたが、今までの自分の経験が生かせるような仕事はなかなか見つかりませんでした。 悩んでいた頃に、天神橋商店街を歩いていて偶然、チャレンジショップをやってみませんか?という告知を目にしたんです。 チャレンジショップってどんなものかな、と興味が沸いて、「移住者交流会」の中でスタッフさんに尋ねてみたら、たまたま参加者の中にチャレンジショップの卒業生がいて、詳しく話を聞かせてもらいました。 私、その時「やってみたいと思うけど、やれるかな」と口に出していたんですよね。何回も。 自分のやりたいことをやるためには、 会社や組織の中で働くのではなく、自分で仕事を作るしかない、 とわかっていました。 「そんなにずっと同じことで悩んでるならやってみたら?」というパートナーの言葉にも背中を押され、チャレンジしてみることに。
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自分で何かやりたい人は田舎が向いている
<お店について教えてください> チャレンジショップの1年間でいろんなことを試して、悩んだり失敗したりする中で、あらためて気づいたことがあります。 それは、自分の世界観を見せるための空間の大切さ。 やっぱり自分のお店がほしい、という想いはチャレンジショップ卒業後、ますます強くなっていました。 チャレンジショップ事務局でお世話になっていた方に相談したところ、まずは1カ月だけでも空き店舗を借りてやってみたら、とアドバイスをいただき、大家さんからも了承をいただいたので2020年11月に天神橋商店街で期間限定ショップをスタート。 やってみたら思いのほか反応がよく、その後きちんと内装をリフォームして、2021年3月に晴れて絵と雑貨のお店「gallery&shop 装(SOu)」をオープンしました。 (※2023年4月現在は名称を「マリのアトリエ」に変更) アルバイトもしながら、 今は週に3日ほどお店を開けています。 <今後やっていきたいことは?> 付加価値をつけて作品のファンを増やしていきたいです。小さな賞でグランプリをとったことはありますが、もう少し大きなコンテストにも出していこうと思っています。 絵のフレームは、近くにある『沢近画廊』さんで探しています。インターネットでも買えますが、手に取ってみないとよくわからないこともあり、掘り出し物も結構見つかるんです。 私の絵が売れることで、沢近画廊さんのフレームも売れる、という小さな町の中でお金の循環ができたらいいな、と思います。 もっと県外からも絵の注文を受けていきたいですね。 四万十市は移住に限らず転勤や結婚で県外から来られた方が多く、実家の両親への贈り物など県外へのアプローチにつながることが意外とあります。 自分で発信することももちろん続けますが、口コミや人のつながりはやはり強いです。 <これから移住したい方へアドバイスをお願いします> 田舎は、都会と比べて時間の流れがゆっくりに感じますが、どこへ出かけるのにも時間がかかるし、店は早く閉まったり、意外と時間をとられます。また、貯蓄や在宅ワークの仕事があれば問題ないですが、こちらでの仕事はかなり賃金が安いので、下調べをしてから移住を考えてみても良いと思います。 自分で何かやりたい人=仕事を作ったり、遊びを作ったり、楽しんで作れる人が向いているんじゃないでしょうか。 都会とは感覚や文化が違うので、今までの自分の常識が通用しないこともありますが、土地の空気感を尊重して、柔軟性を持ってやっていくとなんとかなることが多いですよ。 マリのアトリエ 四万十市中村天神橋59-10 Instagram@mari.pomi https://www.instagram.com/mari_no_atelier/ ※このインタビューは2021年7月現在の内容です。
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