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地域創生 × 事業承継 × 自己実現・起業・チャレンジ!
湯気の立つ器を前にすると、深紅のスープの色に少しだけ身構える。箸で麺をすくい、恐る恐るすすった瞬間、舌の上で炎がぱっと広がる。辛いけれども病みつきになる味。額にじわりと汗が浮かび、鼻の奥がつんとする。それでも箸は止まらない。麺や具材を食べ終えるころには、不思議な充実感が胸の奥に静かに満ちていく。 ここは、高岡郡佐川町にある街中華の名店「湖月飯店」。人気メニューのドラゴン五目そばを食べるときの感覚だ。 同町は人口約11,000人の小さな町。その郊外にある街中華に、なぜこんな美味しくて辛いラーメンがあるのか。それは、この店が四川料理の流れをくんでいるからだ。 オーナーの岡添信一さん(70)は中学校を卒業後、料理の専門学校を経て、横浜や神戸で修業した。その際に習得したのが四川料理。昭和51年に帰郷して開業したのが、「湖月飯店」だ。 「50年も前ですからねえ。当時は四川料理など誰も知らず、エビチリや麻婆豆腐などのメニューも、それ何?って感じでしたよ」 それでも、美味しくて安くてボリュームのある料理は、地元住民を中心に徐々にファンを増やしていく。昼時になると、店の前の駐車場はすぐにいっぱいになり、店内には中華鍋を振る音と香ばしい匂いが広がるようになった。 岡添さんは一心不乱に中華鍋を振り続ける。仕込みから数えると、15時間前後も働く日々の連続。その努力が積み重なり、常連客は日を追うごとに増え、やがて地域になくてはならない人気店になっていった。 町内の常連客はもちろん多いが、独特の辛さが忘れられずに、町外や県外から足を運ぶ人も。親子三代で通う客も少なくない。 しかし、岡添さんも70歳を超え、体調が優れなくなってきた。さらに長年支えて来てくれた妻の嘉子さん(67)が最近、倒れてしまった。「何とか続けて欲しい」という常連客は沢山いたが、やむを得ず3月初めに店を閉めたという。 「店の味の引き継ぎは無理なので、誰か希望者に店舗だけを引き継いで欲しい」というのが岡添さんの希望。1階に30席、2階に約30人収容の部屋と6人部屋がある。冷凍、冷蔵設備や食洗機などは新しい。駐車場は16台ほど収容できるスペースがある。 「50年間、本当にお客さんに可愛がってもらいました。たくさんの優しさを頂きました。有難いことです」 岡添さんが半世紀かけて築いてきた地域の憩いの場。この店には店主と客の温かい思い出のやり取りが詰まっている。紡がれてきた熱い思いを引き継いで、古い店舗に新たな命を吹き込んでいけるような、意欲ある後継者を探している。 ------------ 気になる詳細は、高知県移住ポータルサイト「高知家で暮らす。」に掲載中です。 「詳細はこちら」のURLからご覧いただけます🍜
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アクセス
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・引継場所: 高知県高岡郡佐川町甲1658
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