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地方移住で活用したい補助金|知っておきたいお金の制度とは?

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投稿日:2022/4/14 更新日:2022/4/15
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    昨今、田舎暮らしに憧れて都会での生活を手放し、地方で新しい暮らしを始める人が増えています。また、働き方が多様化してきたことに起因し、移住にともなって起業したりフリーランスに転向する人もいるようです。東京都では転出超過が起きているほど、地方移住が加速しています。
    
    しかし、移住や起業など新しい暮らしを始めるには、多額の初期費用が必要です。移住後、車や住宅の維持に必要な金額を考えると、はじめにかかる費用はできる限り抑えたいものです。
    
    そこで活用したいのが、国や地方自治体が提供する地方での定住や起業を支援するための補助制度。
    今回は、事前に知っておくべき地方移住で活用したい補助金についてご紹介します。
    
    ■地方移住のための補助金制度と種類
    国や多くの地方自治体には地方移住を支援する補助金制度があり、複数の種類があります。
    地方移住の補助金制度とは何か、具体的にどのような種類があるのかみていきましょう。
    
    ◯地方移住の補助金制度とは
    地方移住の補助金制度は、地方へ移住する人のための移住支援制度です。
    支援の内容は、起業支援や個人の住宅購入支援、子育て支援などさまざまです。
    制度によっては、移住前に住んでいた場所、仕事の勤務地などによって対象者や支援の内容が変わることもあるので、詳細をよく確認することが必要となります。
    
    ◯地方移住の補助金の種類
    地方移住に関する補助金は、大きく分けて2種類あります。
    
    1つ目は国から支援を受けられる補助金、2つ目は各自治体が独自に設けている補助金です。
    各自治体では、創意工夫によってさまざまな補助金制度が設けられています。国だけではなく、移住先の自治体の移住支援事業もあらかじめ確認すると良いでしょう。
    
    ■国が提供している地方移住の主な支援制度
    2種類の移住支援制度のうち、国が提供している主な支援制度についてみていきましょう。
    
    ◯起業支援金
    地域の課題解決につながる社会的事業を新たに関する起業を行うする人を対象に、起業のための支援と助成を行う制度です。
    地域の課題解決を通して、地方創生を実現することを目的として創設されました。
    起業計画の審査をし、交付が決定した事業には事業の立ち上げへ向けた伴走支援と事業費への助成(助成上限金額は200万円)を行います。
    事業の分野は、子育て支援事業やまちづくり推進事業など、幅広く想定されています。
    
    詳しくは内閣官房・内閣府総合サイト「起業支援金」へ
    https://www.chisou.go.jp/sousei/kigyou_shienkin.html
    
    ◯移住支援金
    東京23区在住者、または東京圏から東京23区内の企業への通勤者で、東京圏外や東京圏内の条件不利地域へ移住して、就業者となる人や起業する意思がある人へ交付金を支給する制度です。テレワークで移住前の業務を継続する場合も対象です。
    中小企業などへ就業する場合は、都道府県のマッチングサイトに掲載されている求人に就業するか、プロフェッショナル人材事業または先導的人材マッチング事業を利用して就業する必要があります。
    
    支援金は都道府県・市区町村が共同で支給します。交付金額は、100万円以内(単身者の場合は60万円以内)で都道府県が設定する額となります。
    
    詳しくは内閣官房・内閣府総合サイト「移住支援金」へ
    https://www.chisou.go.jp/sousei/ijyu_shienkin.html
    
    ◯農業次世代人材投資資金(旧青年就農給付金)
    新規就農者を支援するための制度で、「準備型」と「経営開始型」の2種類の補助金があります。
    交付対象者には年齢や意欲の有無など、さまざまな要件を設けています。
    
    ・準備型
    準備型は、就農前の研修を後押しする補助金です。
    都道府県が認める研修機関で学ぶ就農希望者を対象とします。最長2年間、1年あたり最大150万円の支援金を支給します。
    
    ・経営開始型
    経営開始型は就農後、農業経営が安定するまでの補助金です。経営開始後、最長で5年間支援を受けられます。
    注意点として、支給金額は経営年数によって異なります。1~3年目までは年間150万円、4~5年目までは年間120万円を支給します。
    
    詳しくは農林水産省サイト「農業次世代人材投資資金(旧青年就農給付金)」へ
    https://www.maff.go.jp/j/new_farmer/n_syunou/roudou.html

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    ■地方自治体が提供している主な移住支援・補助金制度
    ここからは、地方自治体が提供している主な移住支援・補助金制度について紹介します。
    移住前に移住候補地の制度を知っておくことで自分のニーズにあった移住先選びが実現できます。
    
    ◯住宅への支援・補助金
    移住者のための住宅支援制度です。住まいの家賃補助、購入費または改修費に、交付金を支給するものです。
    
    (事例)佐賀県嬉野市(うれしのし)
    佐賀県嬉野市では、移住者向け応援金として9種類の補助金を設けています。「Happy Welcome住宅取得応援金」では、嬉野市外での居住歴が3年以上、かつ、市内への転入者で新しく住宅取得した方を対象に、最大236万円を支給します。
    
    土地を除く住宅価格が500万円以上であることが条件となります。(中古住宅の場合は購入後6ヶ月以内のリフォーム費用を含む)また、新築住宅の場合は50㎡以上であることが必要になります。
    そのほか、市税に滞納がないこと、反社会的勢力でないことなど、支給要件があります。
    
    ◯就業に関する支援・補助金
    移住先の自治体によっては、国が実施している移住支援事業とは別に、独自の就業支援制度を設置している場合あります。
    伝統工芸の後継者育成や林業、農業などに関わる新規就業支援が多い傾向です。
    
    (事例)石川県加賀市
    石川県加賀市では、「若年U・I ターン者雇用奨励金制度」を設けています。市外から市内に転入した、かつ、就職した日時点で20歳以上40歳未満の方が、転入後6か月以内または転入前3か月以内に市内対象事業所に正規雇用で就職した場合などに、最大30万円を支給します。
    
    就職する事業所にも対象条件を設けており、加賀市内に1年以上事業所を有していることや、雇用保険の適用事業者であることなどを必須条件としています。就職者・と就業先の事業所が、それぞれ必要書類を揃えて、申請する必要があります。
    
    ◯結婚・出産・子育てに関する支援・補助金
    ライフステージの変化に関する支援制度です。
    結婚お祝い金や子育て支援、奨学金事業などを設けていて、移住者以外も対象となる場合があります。子育て支援や補助金が充実した地方自治体は多くあるので、現状、子育てをしている方、今後子どもを考えている人は、確認してみると良いでしょう。
    
    (事例)長野県平谷村(ひらやむら)
    長野県平谷村では、ライフステージごとに充実した支援制度を設けています。
    結婚した場合には結婚祝い金として、1夫婦15万円を支給します。妊娠された方には、妊娠検診を助成するため12万円程度を全額助成し、通院にかかる交通費の補助を行います。
    
    出産時には出産祝い金として、子ども1人につき20万円(記念品含む)を支給します。保育園や小学校の就園・就学期間には、給食費無料や通学補助など子育て世帯に優しい支援を行っています。
    
    ■地方移住の目的に合った補助金活用に向けて
    国や地方自治体では、受給する人にとってさまざまなメリットのある支援制度を設けています。
    移住担当窓口のスタッフへの相談、情報収集を通して、起業や子育てなど、自身の地方移住にあたって必要な補助金制度を確認し、入念に移住先を検討しましょう。
    
    移住後に後悔しないためにも、地方移住を検討している方は、ぜひ本記事を参考にしてみてくださいね。

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